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2025/03/14
筋肉をつけるためにタンパク質だけでなく野菜も重要なワケ
筋肉をつけるためにタンパク質だけでなく野菜も重要なワケ
▪健康運動指導士 ▪FCM技能士2級
▪JATI上級トレーニング指導者
▪加圧スペシャルインストラクター 等
病院併設の健康増進施設に現場責任者として従事し、2021年にパーソナルジムARCSを設立
みなさま、こんにちは!
パーソナルトレーニングジムARCSの市川です。
筋肉をつけるために、肉や魚などのタンパク質を摂ることが必要ということは、よく知られていますね。
最近では、どこのコンビニにもサラダチキンやプロテインドリンクが陳列されていて、手軽にタンパク質を摂れるようになりました。
筋トレをする方だけでなく、健康や美容のためにもタンパク質を意識して摂るという方も多いのではないでしょうか。
筋トレとタンパク質はセットで考えられていますが、実はタンパク質を摂ることと同じくらい野菜を摂ることが大切だということをご存じですか。
筋肉をつけることと野菜を摂ることはとても深い関係があります。
筋肉の成長にはタンパク質が欠かせませんが、それだけでは十分ではなく、野菜や海藻類、キノコ類に含まれるビタミン、ミネラル、食物繊維なども筋肉の発達に重要な役割を果たします。
今回は、筋肉をつけるためにはタンパク質だけでなく野菜や海藻類、キノコ類を摂るべき理由と、おススメの食材をご紹介します。
1.筋肉の成長と回復に欠かせない栄養素
筋肉をつけるために重要なのは、タンパク質だけではありません。
筋肉を効率的に増やすためには、バランスよく多様な栄養素を摂取することが大切です。
三大栄養素である「タンパク質」「炭水化物」「脂質」に加えて、「ビタミン」「ミネラル」「食物繊維」をしっかりと摂取する必要があります。
野菜や海藻類、キノコ類にはビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富に含まれています。
それではまず、なぜ筋肉をつけるためにビタミン・ミネラル・食物繊維が重要なのかを解説していきます。
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●ビタミンD
①筋肉のタンパク質合成のサポート
ビタミンDには筋肉の細胞におけるタンパク質合成を促進する働きがあります。
特に、筋肉の修復や成長に関与する遺伝子の発現を調整するため、筋肉の増強をサポートする効果があります。
②カルシウムの吸収促進
筋肉の収縮はカルシウムイオンがトリガーとなって起こります。
つまり、筋肉が適切に収縮し強くなるためにはカルシウムの供給が安定している必要があります。
腸からカルシウムを効率的に吸収するためにはビタミンDが必要となります。
③ホルモンの調整
ビタミンDはテストステロンなどの筋肉を強化するホルモンの分泌にも関与しています。
テストステロンは筋肉の成長を助けるため、ビタミンDがその分泌に影響を与えることで筋肉をつけることにつながります。
●ビタミンB群
①エネルギー供給のサポート
特に以下のビタミンは、トレーニング中や日常の筋肉活動に必要なエネルギー供給をサポートします。
〇ビタミンB1
炭水化物をエネルギーに変換する役割があり、筋肉が効率よくエネルギーを利用できるようサポートします。
〇ビタミンB2
脂肪、炭水化物、タンパク質をエネルギー源として利用するのを助け、筋肉が長時間にわたって活発に働けるようにします。
〇ビタミンB3
脂肪酸の代謝を助け、持久力の向上に貢献します。
②筋肉の修復と成長をサポート
特に以下のビタミンBは、筋肉の成長に必要なタンパク質の合成をサポートするのに役立ちます。
〇ビタミンB6
タンパク質の代謝と合成に深く関わっており、筋肉が必要なアミノ酸を利用して修復されるのを助けます。
〇ビタミンB12
赤血球の生成をサポートし、酸素供給を改善します。酸素が筋肉に十分供給されることで、筋肉の修復と成長が促されます。
〇葉酸
細胞分裂やDNA合成を助け、損傷した筋肉を修復するために新しい細胞を作るサポートをします。
③神経系の健康をサポート
特に以下のビタミンBは、神経系の健康をサポートしてくれます。
〇ビタミンB1
神経伝達を正常に保ち、筋力が発揮されやすくなります。
〇ビタミンB12
神経細胞の維持に役立ち、筋肉の効率的な収縮をサポートします。
●ビタミンE
①筋肉の損傷を防ぐ
激しい運動や筋トレなどを行うと、筋肉内で活性酸素種やフリーラジカルが生成され、これらの分子は細胞の損傷を引き起こします。
ビタミンEには強力な抗酸化作用があり、活性酸素やフリーラジカルを中和します。
これにより、筋肉が酸化的ダメージを受けるのを防ぎ筋肉の損傷を防ぎます。
③血行促進と酸素供給の改善
ビタミンEは一酸化窒素(NO)の生成を促進します。
一酸化窒素は血管を拡張させる作用を持っており、これにより血流が増加します。
筋肉が必要とする酸素と栄養素が効率よく供給されることで、筋肉が最大限に活性化し、成長が促されます。
②炎症を軽減する
トレーニング後、筋肉に炎症が起こることがありますが、ビタミンEは炎症を抑える効果があります。
炎症が過剰になると筋肉の回復が遅れてしまいす。
ビタミンEは炎症を和らげることで、筋肉の回復を早めてくれます。
●ビタミンC
①コラーゲン合成のサポート
コラーゲンは筋肉を包む結合組織の一部で、筋肉の構造を支える重要な役割を担っています。
筋肉を成長させるためには、トレーニングによって筋肉繊維に微細な損傷を与え、それを修復する過程が必要です。
ビタミンCはコラーゲン合成をサポートして修復過程を助け、筋肉の成長を促進します。
②筋肉の損傷を防ぐ
ビタミンEと同様に、ビタミンCにも強力な抗酸化作用があり、活性酸素やフリーラジカルを中和します。
これにより、筋肉が酸化的ダメージを受けるのを防ぎ筋肉の損傷を防ぎます。
③鉄分の吸収促進
筋肉が成長するためには、トレーニング中や回復時に十分な酸素供給が重要です。
酸素の運搬にはヘモグロビンが必要で、鉄はヘモグロビンを構成する成分になります。
ビタミンCは、鉄分のうち腸で吸収されにくい「非ヘム鉄」を吸収されやすい「還元鉄」に変換する役割があります。
●マグネシウム
①筋肉の収縮と弛緩をサポート
筋肉細胞内にカルシウムが流れ込んで筋肉が収縮した後、筋肉が弛緩するためにはマグネシウムが必要です。
マグネシウムが不足すると、筋肉の弛緩がうまく行えず筋肉のけいれんやこむら返りを引き起こすことがあります。
これにより、トレーニング後の回復が遅れて次回のトレーニングで十分なパフォーマンスを発揮できなくなる可能性があります。
②エネルギーの生成をサポート
マグネシウムは、細胞内でエネルギーを作り出すために必要な「ATP(アデノシン三リン酸)」の生成に関わります。
マグネシウムが適切に働くことで、エネルギー供給がスムーズに行われより高い強度でトレーニングを行うことができ、筋肉の成長をサポートします。
③筋肉の修復と成長をサポート
マグネシウムにはタンパク質合成の過程に関与する酵素を活性化させる役割があります。
特に、筋肉の回復と成長に重要なmTOR経路(細胞の成長を促進するシグナル伝達経路)をサポートし、タンパク質の合成を促進します。
これにより、筋肉の修復と成長が効率的に進みます。
●亜鉛
①テストステロンの分泌をサポート
亜鉛が不足すると筋肉の合成を促進する働きのあるテストステロンの分泌が低下し、筋肉の成長が妨げられてしまいます。
亜鉛はテストステロンのレベルを最適に維持して筋肉の成長をサポートします。
②タンパク質合成の促進
筋トレなどの運動で筋繊維が微細に損傷した後、筋繊維が修復されさらに強い筋肉を作り出します。
この修復と成長の過程で、亜鉛はタンパク質合成を促進する酵素の働きをサポートします。
③筋肉の修復と成長をサポート
亜鉛にもタンパク質合成の過程に関与する酵素を活性化させる役割があります。
マグネシウム同様、筋肉の回復と成長に重要なmTOR経路(細胞の成長を促進するシグナル伝達経路)をサポートし、タンパク質の合成を促進します。
●鉄
①酸素供給の向上
筋肉が成長するためには、トレーニング中や回復時に十分な酸素供給が重要です。
酸素の運搬にはヘモグロビンが必要で、鉄はヘモグロビンを構成する成分になります。
鉄が十分に摂取されていると、酸素供給が効率的に行われて筋肉がより良く機能し、成長を促進します。
②エネルギー生産のサポート
鉄はミトコンドリア内でのエネルギー産生に不可欠な役割を果たします。
ミトコンドリアは細胞内でエネルギーを作り出す場所で、鉄はここで酸素を利用してエネルギーを生成する過程(呼吸鎖反応)に関与しています。
●食物繊維
筋肉をつけるためには、ビタミン・ミネラルだけでなく食物繊維も重要です。
食物繊維は直接的に筋肉の成長を促進するわけではありませんが、次の点で間接的に筋肉の成長をサポートするからです。
①消化の改善と栄養の吸収促進
食物繊維は腸内の善玉菌の栄養源となり、腸内フローラ(腸内細菌群)を改善します。
善玉菌が腸内で増えると、悪玉菌を抑制してくれて腸内環境が整います。
腸内環境が健康だと、食事から摂取したタンパク質やビタミン、ミネラルなどの栄養素が効率よく吸収され、筋肉の回復や成長がスムーズに進みます。
②血糖値の安定化
食物繊維は血糖値の急上昇を防ぐため、インスリンの分泌が安定してエネルギー供給が安定します。
これにより、運動後の筋肉回復をサポートするエネルギー源が安定的に供給されるので筋肉の修復や成長を助けてくれます。
③体重管理のサポート
食物繊維は満腹感を長時間維持するため、食べ過ぎを防ぎます。
過剰な体脂肪の蓄積を防ぐことができ、筋肉の増加が脂肪の増加に妨げられないようにします。
2.おススメの野菜、海藻類、キノコ類
筋肉をつけるためにはビタミン、ミネラル、食物繊維が重要な役割を果たすということがおわかりいただけましたでしょうか。
次に、これらの栄養素を効率よく摂取できるおすすめの野菜や海藻類、キノコ類について解説していきます。
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●ブロッコリー
ブロッコリーは筋肉をつけるための食事に積極的に取り入れたい食材です。
ビタミンの中でも特にビタミンCを多く含み、他にもビタミンK、食物繊維、カリウム、マグネシウムなどを多くを含んでおり、筋肉の成長や回復を助けます。
しかし、生のブロッコリーをカットして茹でるのが手間だという方もいるかと思います。
そんな方には冷凍ブロッコリーがおススメです。
冷凍ブロッコリーでは一部のビタミンCやスルフォラファンという抗酸化成分が減少することがありますが、食物繊維、ミネラル、ビタミンKなどは冷凍によって大きく減少することはありません。
●ほうれん草
ほうれん草も筋肉をつけるために非常におススメの野菜です。
ほうれん草は特に鉄分を多く含んでおり、他にもマグネシウム、ビタミンC、葉酸など筋肉の成長や回復をサポートする栄養素が豊富に含まれています。
ほうれん草に含まれるビタミンCや葉酸などは熱に弱いので、加熱時間をできるだけ短く抑えることが重要です。
栄養価をできるだけ損なわずに調理するために、蒸し茹でがおススメです。
【蒸し茹での方法】
1.フライパンに深さ2cmほどまで水を入れ、塩小さじ1を加えて沸騰させる
2.沸騰したらほうれん草を入れて蓋をする
3.30秒経ったら蓋を開けてほうれん草の上下をひっくり返す
4.蓋を外したまま更に30秒茹でる
5.水にさらし、水気を切る
●パプリカ
パプリカはビタミンCが豊富で、特に赤パプリカは非常に高いビタミンC含有量を誇ります。
他にもビタミンA・E・B6を多く含み、筋肉の修復を助けて抗酸化作用でダメージを軽減します。
ブロッコリーもビタミンCを多く含みますが、赤パプリカはブロッコリーの2倍のビタミンCを含んでいます。
ビタミンCを効率よく摂取したい場合は、パプリカを選ぶと良いでしょう。
何といても、加熱せず生で食べられるという点が魅力ですね。
ビタミンC含有量
1日に必要なビタミンCの推奨摂取量(成人女性:75mg、成人男性:90mg)
●わかめ
わかめには、カルシウム、マグネシウム、鉄分などのミネラルが豊富に含まれていて、エネルギー代謝や筋肉の回復をサポートします。
また、食物繊維が含まれているため、間接的に筋肉の成長をサポートしてくれます。
生わかめの下処理が手間である場合は、乾燥わかめを使うこともおススメです。
ただ、栄養価としてはカリウム、ナトリウムの含有量が生わかめの半分以下となります。
一方、カルシウム、マグネシウム、ヨウ素、食物繊維は乾燥わかめの方が多く含まれています。
乾燥わかめは塩分の含有量や加工方法に気をつけることが大切です。
●マイタケ
ビタミンDは筋肉の成長に欠かせないビタミンですが、野菜にはビタミンDはほとんど含まれていません。
ビタミンDは主に動物性食品や日光を浴びたキノコに多く含まれるため、野菜でビタミンDを十分に摂取することは難しいです。
キノコ類はビタミンDが豊富な食材であり、その中でも特にマイタケはビタミンDを豊富に含んでいます。
海藻類もビタミンDを含みますがキノコほど高くはないため、ビタミンDを多く摂取したい場合はキノコ、特にマイタケを選ぶのが最も効果的です。
3.まとめ
「筋肉をつけるためにはタンパク質が重要」という意識は多くの方が持っているかと思いますが、タンパク質だけでは効率よく筋肉をつけることができません。
筋肉を効率よくつけるためには、野菜や海藻類、キノコ類からビタミン、ミネラル、食物繊維を積極的に摂ることが大切です。
また、野菜、海藻類、キノコ類は、筋トレを頑張っていている方のみならず、誰しもが普段の食生活を意識してバランスよく摂ってもらいたい食材です。
健康な身体作りのためにも、是非日々の食事に取り入れていきましょう!
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