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2025/01/11
果糖や砂糖を食べ過ぎるとどうなるのか。
果糖や砂糖を食べ過ぎるとどうなるのか。
▪健康運動指導士 ▪FCM技能士2級
▪JATI上級トレーニング指導者
▪加圧スペシャルインストラクター 等
病院併設の健康増進施設に現場責任者として従事し、2021年にパーソナルジムARCSを設立
みなさん、こんにちは。
パーソナルトレーニングジムARCSの塚本です!
トレーニーにとって、増量中は減量中よりも筋肉の成長に必要不可欠な炭水化物をしっかりと摂取することがかなり大切になってきます。
そこで、炭水化物源として団子や羊羹などの和菓子や、はちみつ・メープルシロップなど糖分の多い食品を大量に摂る方が多いと思いますが、それには注意が必要です。
しかし、エネルギー摂取の質に無頓着になると、志望増加や健康リスクを招きかねません。
特に、果糖や砂糖の多量摂取が肝臓や代謝に及ぼす影響には注意が必要です。
今回は、それらを過剰に摂取するリスクやそのデメリットなどについてお伝えします。
1.肝臓への負担
果糖は主に肝臓で代謝されますが、エネルギーとして直接利用されることは少なく、代謝の過程で脂肪酸が生成されます。
この過程が肝臓に負担をかけ、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)へ進展する可能性が示されています。さらに、果糖は腸のバリア機能を低下させ、炎症や脂肪肝のリスクを高めることがわかっています。
●果糖の上限量
果糖摂取の明確な上限値は定められていませんが、研究では1日100グラム以上の果糖が肝臓内脂肪を増加させる可能性があるとされています。
一方で、果物や蜂蜜などの自然由来の果糖を1日50〜60グラムに抑えることは安全と考えられています。
●添加糖の上限量
アメリカ心臓協会(AHA)のガイドラインでは、女性は1日25グラム、男性は37.5グラム以下に抑えることを推奨しています。
これにより、加工食品や高果糖コーンシロップ(HFCS)からの果糖摂取を制限しやすくなります。
2.代謝負荷と酸化ストレス
●果糖の代謝
果糖の代謝は主に以下のように行われます。
1.小腸での吸収と代謝
摂取した果糖の多くは小腸で代謝されます。
小腸細胞内でケトヘキソキナーゼ(Khk)によりリン酸化されます。
一部はグルコースや有機酸に変換されます。
2.肝臓での代謝
小腸の処理能力を超えた果糖は肝臓に到達します。
肝臓でフルクトキナーゼによりリン酸化され、代謝が始まります。
●酸化ストレスとの関連
果糖の代謝過程は酸化ストレスを引き起こす可能性があります。
1.ATP消費とADP分解
果糖代謝の初期段階でATPが大量に消費されます。
これによりADPの分解が進み、尿酸生成が増加します。
2.ミトコンドリアでの酸化
果糖由来の代謝産物はミトコンドリアで酸化されます。
この過程で活性酸素が生成される可能性があります。
3.抗酸化システムへの影響
過剰な果糖摂取は体内の抗酸化システムのバランスを崩す可能性があります。
果糖の過剰摂取は酸化ストレスを増加させ、様々な健康問題につながる可能性があります。適切な摂取量を心がけることが重要です。
3.腸内環境と免疫システムへの影響
果糖や砂糖の過剰摂取は、腸内環境と免疫システムに悪影響を及ぼす可能性があります。
以下にその影響について説明します。
●腸内環境への影響
果糖や砂糖は腸内環境に以下のような影響を与えます。
・悪玉菌の増殖:精製された白砂糖は悪玉菌やカビ菌の格好の餌となります。
・腸内細菌叢の乱れ:果糖ブドウ糖液糖は砂糖以上に腸内環境を悪化させる可能性があります。
・善玉菌の減少:過剰な糖分摂取は善玉菌の生育を阻害し、腸内細菌叢のバランスを崩す可能性があります。
●免疫システムへの影響
腸内環境の悪化は、免疫システムに以下のような影響を与える可能性があります。
・免疫機能の低下:腸内細菌叢の乱れは、腸管免疫系の機能を低下させる可能性があります。
・炎症の増加:悪玉菌の増殖は腸管の炎症を引き起こし、全身の炎症反応を促進する可能性があります。
・自己免疫疾患のリスク増加:腸内環境の悪化は、自己免疫疾患のリスクを高める可能性があります。
4.トレーニーが意識すべき果糖摂取量
バルク期において果糖を全く避ける必要はありませんが、その摂取量と質を管理することが肝心です。
例えば、果物や蜂蜜といった自然由来の果糖を適量に抑え、加工食品や添加糖を多く含む食品は控えるのが理想的です。
また、カロリー摂取の主体をクリーンな炭水化物(米、オートミール、芋類など)やタンパク質に置き換えることで、筋肉増加をより効率的に進めることができます。
5.質のいいカロリー摂取がカギ
質のいい糖質源を選ぶことは健康的な生活を送る基本となり、果糖や砂糖を多く含むものを過剰摂取すると、肝臓や代謝障害を招きますので注意して摂取していきましょう。
以下で詳しく説明していきます。
⚫︎自然に近い状態の食品
〇野菜
〇果物
〇豆類
〇無糖の乳製品
〇100%無精白の穀物(玄米、キヌア、小麦、オーツ麦など)
⚫︎栄養価の高い食品
〇いも類
・さつまいも、じゃがいも、紫芋など
・植物性タンパク質、食物繊維、カリウムが豊富
〇キヌア
・タンパク質、食物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富
・ビタミンB群を多く含む
〇かぼちゃ
・ビタミンA、カリウム、鉄分、βカロテンが豊富
・低カロリーで栄養価が高い
〇タロいも
・食物繊維が豊富(じゃがいもの2倍)
・抗酸化物質、ミネラル、亜鉛を含む
⚫︎食物繊維を含む食品
・きのこ類:
きくらげ(乾燥):57.4g/100g
干ししいたけ:46.7g/100g
・野菜類:
切り干し大根:21.3g/100g
ごぼう:5.7g/100g
・豆類:
いんげん豆(乾):19.6g/100g
大豆(乾):17.9g/100g
・果物類:
干し柿:14.0g/100g
アボカド:5.6g/100g
・穀物類:
オートミール:9.4g/100g
・海藻類:
ひじき(干しひじき、乾燥):51.8g/100g
6.和菓子や果糖を過剰摂取するリスク
●和菓子の過剰摂取リスク
和菓子は日本の伝統的なお菓子ですが、砂糖を多く含むものが多く、過剰摂取すると以下のリスクがあります。
・血糖値の急激な上昇
・肥満
・虫歯
●果糖の過剰摂取リスク
果糖の過剰摂取は特に注意が必要です。
・肥満のリスク:果糖は中性脂肪に変わりやすく、肥満を促進する可能性があります。
・2型糖尿病のリスク:高果糖コーンシロップを多く摂取している国では、2型糖尿病の有病率が約20%上昇しているという報告があります。
・非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)のリスク:果糖の過剰摂取は、NAFLDのリスクを上昇させる可能性があります。
・炎症の増加:体内の炎症が起こりやすくなり、免疫系の機能を妨げる可能性があります。
・腸内環境への悪影響:果糖の過剰摂取は腸バリアを維持するタンパク質の産生を減少させ、感染症のリスクを高める可能性があります。
まとめ
果糖や砂糖の過剰摂取は、短期間では気づかない影響をもたらしますが、長期的には健康リスクを高める要因となります。
特に増量期はカロリー摂取が多くなるため、果糖や砂糖を含む食品を過剰に摂取しないよう注意しましょう。
トレーニーにとって、質の良いカロリー源を選ぶことは、筋肉増加と脂肪抑制の両立を達成する鍵です。健康的で持続可能なエネルギー源を活用し、バランスの取れた栄養管理を心がけましょう。
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